- 今里
- 2013年入社
機構設計
一定の品質を
維持するための評価機関
私の所属している部署では、製品の筐体や内部構造の設計・評価などを担っています。部署や製品ジャンルという枠組にとらわれず、横河計測の製品として同様の品質を確保するための設計が求められています。それに加え、製品の安全性や耐久性を保ちつつ、製品性能を維持させながら、その使いやすさや組み立てやすさ、そして適正なコストの追求に努めています。中でも、私が主に携わっているのは、基本測定器の新製品開発です。同じグループのメンバー数人で協力をしながら、製品全体の構造検討や部品設計・評価を行っています。例えば設計をする際は、まず仕様を決定し、設計・応力解析で必要な強度を保てるかをシミュレーションします。その後、実際につくった試作品で強度評価など行い、仕様をクリアしているのか確かめるところまでが評価の仕事です。
周りを巻き込み、最善を尽くす
日々仕事を行う中で難しいと感じているのは、問題を解決するために必要な、人とのコミュニケーションの取り方ですね。設計や評価の仕事は一人で行うものではなく、グループメンバーや他部署の方と連携して進めていきます。乱雑な情報を収集、そして整理し、その情報をメンバーに過不足なく、必要なタイミングで共有することが重要です。特に、知見の少ない仕事であれば、本当にこの情報で問題ないのか、また、この共有方法がベストなのかなど、受け手の立場を理解することがとても難しいと感じています。そうした環境で心がけているのは、私自身が熱意を持って実現したいことを考え、周囲にそれを伝えること。真剣に製品と向きあう気持ちが、周りをうまく巻き込む秘訣であり、結果的に、より良い製品を生み出すことができると実感しています。
違和感をキャッチし、品質向上へ
自分自身で設計したものを試作し、組み立てまで無事に行うことができた時に、大きなやりがいを感じます。大きな問題が生じることなく、想定した通りに完成すると、ほっとしますね。また、仕事に取り組む中で大切にしているのは、どんなことに対しても常に違和感や問題点を意識し、それを言葉にして伝えることです。昔からの伝統やルールを守ることが必要な場合もありますが、実際にそれが現代に適合しているとは限りません。そのため、今本当に必要な作業やルールは何かという視点を持ち、気付いたことから意見を出すように心がけています。また、それは設計においても同じです。設計者のそうした感覚が、結果として品質向上に繋がっていると考えています。その感覚を磨き続けるとともに、将来は、材料や加工・製造工程の特徴を考慮しながら、より幅広い選択肢から適切な結論を導き出せる設計者になりたいと考えています。安全性や耐久性を維持しながら、コストや組み立てについても配慮した設計をつくり、評価を得ることが目標です。そして、そこで得た知識は、どんどん若手のメンバーに引き継ぎ、部署全体のボトムアップをしていきたいと考えています。
- My Secret to Precision.
- 〜「良い仕事」の秘訣〜
手放せない仕事道具
機構デザインの仕事は実物を作ったら終わりではありません。しっかり作った上できちんと出来上がっているかを確認することが必要となります。その際に欠かせないのがデジタルノギスです。他にもいろんな道具を使ったりしますが、私たちのグループメンバーは各自、MYデジタルノギスを持っています。このことからも手放せない仕事道具であると言えます。
私が手掛けた商品
以前開発を担当した「AQ1210 MFT-OTDR」は、現在販売中の製品です。光ファイバーネットワークの敷設や保守に使用するマルチフィールドテスタで、堅牢性に加え、コンパクトさを兼ね備えた筐体やデザインが特徴的な製品ですね。その特性から、過酷な条件下においても、安定した動作で正確な測定を提供しています。
This Work After 15 Years
入社15年目の仕事内容
- 開発プロジェクト内の機構設計のリーダー格・他職場との窓口的存在
- 機構設計部分の仕様検討および決定
- 若手メンバーへの指示および指導
- 機構設計の基本設計および詳細設計を担当
- メカグループ内の中核的存在として活躍する