【背景】
昨今、製造業を取り巻く環境は、働き方改革や脱炭素対応、資源循環型社会への対応、事業の透明性証明といった社会や業界の変化に各企業は対応を迫られる一方で、高技能者の引退や生産設備の老朽化など多くの課題を抱えています。これらの課題を解決するためにスマートファクトリーの概念が提唱され、浸透し始めているものの、ITとOTとの融合により、OT領域がサイバー攻撃を受けるなど新たな脅威に直面しています。スマートファクトリー化への流れを止めず、高度化・広範囲化するサイバー攻撃に対応するためには、IT/OT一体のセキュリティー高度化が急務です。実際、2022年に成立した経済安全保障推進法や、2024年施行予定の欧州サイバーレジリエンス法を始めとした規制・規則でも、製造業におけるセキュリティー対策の高度化を求めています。
【概要】
NTTデータは、中期経営計画(2022年度~2025年度)で定める戦略の一つである「先進技術活用力とシステム開発技術力の強化」を実践し、セキュリティーコンサルティングからテクニカルソリューションの実装・運用に至るまで、数多くのお客さまのセキュリティーレジリエンスの強化に貢献しています注4。
一方で、横河電機は工場の操業の遠隔監視などを通して、情報の漏えいやウイルスの侵入などを許さない高度な情報セキュリティー技術を培ってきました。経営コンサルティングサービスからシステムの実装、運用・保守までを一貫して提供し、製造業のDXを支援する会社として2022年に横河デジタルを設立し、グローバルでOpreX IT/OT SOCなどを提供してきました。
今回の提携により、以下の連携を主軸に共同でソリューション、サービスを提供していきます。
① 横河電機のOpreX IT/OT SOCに関する共同営業・共同マーケティング活動
② OpreX IT/OT SOCの共同提供
※本件は、既に両社協業による製造業のお客さまへの提供実績があり、本契約により両社の協業をさらに深化させます。
③ IT/OTセキュリティーに関する関連サービス(コンサルティング、テクニカルソリューション)の共同提供
【今後について】
NTTデータと横河デジタルは、本契約を通したIT/OTセキュリティーサービスの提供により、2027年までに関連するソリューションやサービスを含めて累計100億円の売り上げを目指します。
今後、さらにIT/OTセキュリティーに関する新たなサービス開発も共同で検討していく予定です。
【脚注】
注1 OTとはOperational Technology(オペレーショナルテクノロジー)の略で、重要インフラや工場において利用されている物理デバイス、プロセスおよびイベントを直接監視あるいは制御することにより、変化の検知や、変化を起こさせるためのハードウエア技術とソフトウエア技術のこと。
注2 Security Operation Center(SOC)とはサイバー攻撃の検知や分析を行い、対策を講じる専門組織のこと。
注3 OpreX IT/OT SOCでは、クラウドベースにIT/OT機器の多様なログを取集し、ML/AIエンジンとサイバー脅威情報、独自検知プログラムにより、さまざまなIT/OTセキュリティーの脅威を分析し、レポートします。インシデント対応の対処方法(Playbook)も提供します。詳細は横河デジタルのウェブサイトで確認できます。
https://www.yokogawa.com/jp-ydj/solutions/services/oprex-itot-soc/
注4 NTT DATA Introduces New Global Cybersecurity Strategy to Help Clients Boost Protection Against Cyber Risks
https://www.nttdata.com/global/en/news/press-release/2023/december/ntt-data-introduces-new-global-cybersecurity-strategy
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社NTTデータ
第一インダストリ統括事業本部 機械・電機・建設事業部
西、城山
nttdata_mfg@hml.nttdata.co.jp
株式会社NTTデータ
テクノロジーコンサルティング事業本部 テクノロジーコンサルティング事業部
星野、前田
security-contact@kits.nttdata.co.jp
横河デジタル株式会社
セキュリティ事業部
塩﨑、藤本
security-consulting@ml.jp.yokogawa.com